1%の甘さで
『茉莉。今好きがわからなくてもまだ茉莉が心から大好きだって思う相手と巡り合ってないだけだから、焦らなくてもいいんだよ』
そう言って微笑んでいたお父さん。
恋に臆病になってた私に気づいてたのかはわからないけど、焦らなくてもいいんだよって言ってくれたお父さん。
その言葉が私にはとても大切な言葉として残った。
目を開けて、無意識に好きと言う気持ちに怖がって、蓋をしてたことにお父さんのおかげで気づけた。
「私、優哉先輩が好きなんだ…」
2年前から。
ずっと気になる人…だと思い込ませていた。
「ヘぇ〜。お前やっぱり優哉が好きなんだ」
突然聞こえてきた声にビクッと体が反応した。
「げっ、お兄ちゃん」
帰ってくるタイミング悪っ!!