1%の甘さで
「7時からなにするの?」
今は5時20分だ。
あと、1時間半くらいある。
「ふっふっふっ〜…肝試しだ。」
「はぁーーーーー!?」
きっ、ききき!肝試しだとぉぉぉぉぉ!?
無理無理無理無理!!絶対、無理ぃーー!!
「お兄ちゃん!私が心霊系ダメなこと知ってるでしょ!!」
「知ってるけど、でも来るんだろ茉莉」
ニヤリと笑って私に言うお兄ちゃんは絶対確信犯だ…。
「うっ…」
行きたい…だって優哉先輩来るんだもん。
行きたくない…だって私が大っ嫌いな肝試しするんだもん!
…はぁーー……!!
「よぉーし!行ってやろうじゃないか!!女は度胸だーー!!」
「いや、女は愛嬌だろ…」
叫んだ私に冷ややかな目でお兄ちゃんがボソッと言った。