1%の甘さで

都合のいい私の耳にはもちろん聞こえなかった。



お兄ちゃんがシャワーを浴びるため、やっとお風呂場に行った。



「はぁーあ"ーー…」



お兄ちゃんに聞かれた…お兄ちゃんに私が優哉先輩のことが好きだとバレた…。



嫌な予感しかしないのは…なぜでしょう。




「杏里たちも誘ってみるか」



そう思った私はスマホを取り出し、ソファに寝転びながら2人に電話する。




2人は、意外なことに「面白そう(怖がってる茉莉が)」と言って一緒に行くことになった。




とりあえず2人がいれば安心だね。



自分の気持ちも2人には伝えたいし。



なんであのクールというか…どっちかっていうと杏里と岳斗よりな毒舌な人を好きになったんだ私。




今までのタイプは、優しくて私のことをちゃんと見てくれる人って思ってたんだけどなぁ〜…。




まぁ、表はそう見えるだけで本当は優しいんだけどね。



猫を学校にかくまってるくらいだし。



そういえば杏里が『全く好きなタイプじゃない人のことを好きになってしまった』って言ってたじゃないか!



確かにお兄ちゃんと杏里って全くタイプが違う人同士だもんね。




そういうもんなのか恋愛って。


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