1%の甘さで


やっぱり優哉先輩と歩いていると、すぐ目的地に着いちゃう。


目の前には先ほど来た職員室が見える。



「おっ、大原終わったか?」



ちょうど職員室から出てきた数学の先生、いや鬼畜先生。



こんなに早く終わるとは思わなかったようで驚いていた。



ふんっ、こんなもの私たち2人にかかれば一瞬なんだから!!



手際よくやってくれた優哉先輩の力が大きいけど。



「完璧に終わらせましたよ!」



資料片手にドヤ顔の私を見事スルーして、隣に立っている優哉先輩を見る先生。



「谷田が手伝ってくれたのか?」


「はい」


「そうか、珍しい組み合わせだなー」



私たちを交互に見る先生に向かって、何が言いたい?と口を開きそうになった。

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