1%の甘さで


「ここまで手伝ってくれて運んでくれて本当にありがとうございました!すごく助かりました!」



私1人だと夜まで居残りコースだっただろう。



夜の学校なんて怖くて絶対残れない!!



「はいはい」


このテンションを相手にするのがめんどくさそうに返事を返す優哉先輩に笑みが溢れる。



なんだかんだ言っていつも助けてくれる。



私が見る優哉先輩はとても優しくて気遣い屋だと思う。



もう、どこまで好きにならせてくれるの!



「行くぞ」


「はい!」


職員室を出てからも玄関まで一緒に歩いてくれるらしい。



夕陽に包まれてすっかりオレンジ色に染まった廊下を2人で歩く。



こういうの憧れてたんだよね。



好きな人と放課後、夕日をバックに他愛もない話をして歩くっていうシュチュエーション。


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