カラフル
あたしは、落ち込んだ遠藤くんのこの頼みを断る勇気もなかった。



だから言ってしまった。いいよ・・・って。


遠藤くんはそっと優しくあたしを抱きしめて、

ありがとうって、走って去っていった。



軽い罪悪感もあったけど、付き合う気もなかったから


何事もなく振って、終わって安心した。




昼休みが終わり、教室に戻る。



いつもと違う、ざわざわとした教室。




「あれ・・・?何かあったの??」


近くにいた女子に話し掛ける。


その瞬間、あたしは凍りついた。




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