隣の席の気になるあの子
授業中４
…最近、私には悩みがある。



私は机に肘をつき、右手に顎をのせた。



それは、中村くんが優しすぎることについてだ。



一般の人が聞けば、はぁー？何その贅沢な悩みとか言われるであろう。



私はなんでそんなことで悩んでいるかと言うと…。



私は隣をチラリと見た。



何も考えてなさそうな顔してるよ。



私はこんなにも中村くんのことで頭がいっぱいなのに。



はぁー、私は深くため息をついた。



…私達の英語の授業では、必ずといってもいいほどペアでじゃんけんをしないといけない。



そのじゃんけんで負けた人が先生の英語の質問に答えないといけないと言う最悪なやつだ。



私はどーしても勝ちたいと思っていつもじゃんけんに勝ちにいっている。



だか、しかしだ。あるとき気づいてしまったのだ。あることに。



中村くんは、最初出す手が必ずチョキなのだ。



最初はこれで答えなくてラッキーと思っていたが、さすがに私の良心が痛み出してきた。



だって中村くんなんとなくだけど、わざと負けてくれてる気がするもん。



だから、今日こそは私が負けようと思う。



私は目線を隣に移して中村くんに念を送った。



中村くん、今日は負けるからね！！！



私はじゃんけんに向けて意気込んだ。



♡♡♡


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