イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
やっぱりモテモテだったのかな?あれ?共学それとも男子校?男子校だとしてもあれだけのイケメンなら男にももてそうだし、他校の女子高生とかも通学の時に出会って恋に落ちちゃったりで、会社でもあんなに仏様の様にやさしいから学生時代はさぞかしモテモテだったんだろうな~

と頭の中は妄想モードになっていた。

「おい・・・おい・・・みずほ!」

「は、はい」

え?名前を呼ばれびっくりして顔を上げるとそこにいたのはかっこよく整えられた建一さんが立っていた。

まじまじと見るが、何をどうしようがやっぱり土台がいいと何でも似合う。

「おい何ガン見してんだよ」

凜々しい顔つきなのに私に対する話し方は相変わらず俺様だ。

「どんな髪型でも似合うんだな~と思っただけです」

視線をわざと外して答えるとなぜかリズさんがクスクス笑い出す。

「あらやだ~ケンちゃんたら顔赤くしちゃって~ウケる~。やっぱり妹見てドキドキしてんでしょ!」

「してねーよ。ほら車待たせてんだ行くぞ」

「あっ!お支払いは?」

受け取ったバッグから財布をとりだそうとすると、リズさんが「頂いてあるからいいわよ~」と手をヒラヒラさせた。

すると、リズさんがなぜか私に手招きをする。

「私、あんたのこと気に入ったわ。またアドバイスが欲しかったらいつでもいらっしゃい。ヘアメイクもそうだけど
恋愛相談も大歓迎よ」

「え?あ、ありがとうございます」

頭を下げるとリズさんが小さな溜息をつく。

「あんたみたいな子がパーティーにいったらケンちゃん、ヤキモキするかもね」

理由を聞こうとしたが再度、建一さんに呼ばれ、理由を聞けずに私は車に乗り込んだ。
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