イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「建一さんはどうされるんですか？」

「俺は用意してあるものに着替える。その間にドレスにあうバッグとパンプスも見繕ってくれ」

そう言うと健一さんはフィッティングルームへと行ってしまった。

私はというと店員さんがいくつものアイテムを持ってきてコーデしてくれた。

でもこういったことは初めてで、この時点でかなりへとへとになっていた。



「それらしくなったな」

グレーの細身のスーツをかっこよく着こなした建一さんがやってきた。

「中身はそのまんまなのでぼろが出そうです」

「堂々と俺の横にいればいい」

「簡単にいいますけど、なにもかもが初めてで不安しかないんですけど・・・」

「ん～最初はちょっと大変かもしれないけど、なにも言わずに笑顔をふりまいておけばいいから」

え？最初は大変ってどういうこと？

不安をかかえながら私たちはパーティー会場のあるMホテルへと向かった。

< 125 / 225 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop