イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます

「わかりました。それより仕事は良いんですか？ただ、飲んで食べてでいいなら帰りますよ」

「わかってるよ」

すると話をしたい人がいたのだろう。

「ごめん。ちょっとだけここで待っててくれ」

返事も聞かぬまま、建一さんは取引先の人の方へと行ってしまった。

私は、迷子にならないようにこの場で健一さんを待った。

途中、ウェイターさんがお酒を運んできたのでそれを頂いた。

すると飲んだお酒がとても美味しくて、ついついおかわりをしてしまう。

お酒のせいで少し酔ったみたいで顔が熱くなり私は手で顔を扇いだ。

どの位経っただろう、建一さんが満足そうな表情で戻ってきた。

「待たせてごめん」

「いいえ、もうよかったんですか？」

「あ～話をしたい人とは話が出来たから大丈夫だ。それよりお腹へってるだろう？ここの料理じゃお腹も満たされそうにないし、もうそろそろ出ようか」

え？いいの？そう思ったが、やっぱり私にはこういう場所は向いてない。

「あれ～建一？」

帰ろうとしたところで女性が声を掛けてきた。

「あっ・・・美和子さん」

え？美和子さんって・・・だれ？