イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
突拍子もない言葉に驚き私は固まる。妹すっ飛ばして結婚ってどういうこと?

でもここで私が否定できるような雰囲気ではない。

ただ、建一さんの発言によってまわりの空気が一変する。

そして聞こえてくるのは私への誹謗中傷だった。

「単に胸がでかいだけで頭悪そう」

「どんな手を使ったのか?」

「品がなさそう。センス疑う」

「七瀬さんも所詮女は見た目ってことか」

黙って歩いているだけでも勝手なイメージが一人歩きしてしまうが、ここで初めて見る人に何でここまで言われなきゃならないの?

私の何がわかるというの?

それが私だけならまだしも一緒にいる建一さんの評価まで下がってしまう。

結局いつもそうだ。私の存在そのものをまわりは受け付けないのだ。

それをこんなところで思い知らされるなんて…悔しいやら悲しいやら・・・

「まあ!婚約者さんなの?っていうか私は聞いてないわよ」

うっ。凄く嫌な予感。

「・・・そりゃ~公の場でいうのは初めてだし。でも最初にいうのは美和子さんって決めてましたけどね」

え?益々わかんないんだけど・・・
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