イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
いつもの様に文佳とお昼休憩を取っていると宮田さんが現われた。

「最近、当たり前の様に座りますけど･･･何で？」

文佳のストレートな質問に宮田さんの眉間にしわが寄った。

「相変わらずひどいいいかたするな～寺田さんは。キツい仕事の合間に癒やしがほしいってわかんないかな～」

すると文佳が納得したように頷く。

「あ～三浦さんのことね」

「え？三浦さんと何かあったの？」

気になって2人に尋ねると宮田さんは溜息を吐きながら疲れた様に肩を落とした。

話を始めたのは文佳だった。

「実は、三浦さんが営業に用事があったみたいで来たんだけど、あの人、うちの新人にまで合コンやらないかって誘ってたみたいなの。いつもならみんなまたかって顔で見てるんだけど…珍しく部長が三浦さんに対してかなりきつい口調で怒ったんだよね」

文佳は話の続きを宮田さんにバトンタッチするように促す。

「うん。確かに仕事中にする話じゃないし怒られて当然だと思うけど、あいつも珍しく泣き出してさ～しかも、何でか知らんけど僕に泣きついてきたんだよ・・・見てよこれ」

と胸ポケットを指す。そこには涙の後があった。
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