イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「でも~なんでわざわざ宮田さんに泣きついたんでしょう~ね~」

文佳が意味深な顔でニヤニヤしながら尋ねると、宮田さんは露骨に嫌な顔をする。

「そりゃ~単に話やすいからじゃないの?それ以外に何があるの?」

「え?分からないんですか?」

私も会話に参戦する。

「わ、わかんないよ。そういえば前から2人して訳のわかんない事言ってるけど何なの?」

私と文佳は顔を見合わせ溜息をつく。

「三浦さんは宮田さんの事が好きなんですよ」

「はあああ?!」

宮田さんはびっくりして椅子から立ち上がった。

大きな声に視線は宮田さんに集中。ハッとして宮田さんは再び座る。

「2人共、いくら何でもそれはちょっと冗談きついよ。三浦が僕の事?あり得ない。絶対にあり得ない」

完全否定するも

「だったら何で合コンのたびにわざわざ宮田さんに報告する必要があるんですか?どうでもいい人にいちいち報告なんてしないですよ」

説明するが、宮田さんは納得出来ない様子だ。

「待ってよじゃあなんで合コンなんてするんだよ。矛盾してるよ」

「わかってないな~。口では合コンとか言ってるけど本当は合コンを止めて欲しいんですよ。心の中では『合コンをやめろって言って』っておもってるんですよ。まあ~三浦さんの場合かなりまどろっこしいですけどね」

すると宮田さんがうなだれた。

「わかるわけないよ」

『ですよね~』

文佳と声が重なった。

宮田さんは複雑な面持ちで先に席を立った。

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