イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
仕事が終わり、待ち合わせ場所の公園に座っていると、信君が走ってきた。

「ご、ごめん待った？」

息を切らせてやってきた信君に私はハンカチを差し出した。

「全然だよ。走ってこなくてもよかったのに」

信君はハンカチで汗を拭きながら首を横に振った。

「俺、自分が待っているのはいいんだけど、人を待たせるのって嫌なんだよ。本当にごめん。このハンカチちょっと借りてていい？」

「うん」

13年ぶりの信君の性格はあの頃と全く変わっていない。

見た目は随分背が高くなってあの頃より色黒になったかな。でも顔つきは大人の顔になってて、ほのかに香る香水に色気すら感じる。


「かんぱ～い」


私たちは待ち合わせした公園の近くのイタリアンレストランに入った。

信君は予めこの店を予約してくれた様で料理も信君にお任せするとてきぱきと注文をしてくれた。

信君は小さい頃からリーダー的存在で頭もよくて私はそんなが信君が大好きだった。

「ここへはよく来るの？」と尋ねると

「・・・まあね」と答え、ワイン飲む。その動作も大人って感じでかっこいい。
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