イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「は、はい」

「じゃ~話は早いね。実は2週間後に僕たちハネムーンで3ヶ月ほど留守をするんだ」

「さ、3ヶ月?」

何で3ヶ月もハネムーンに行くの?尋常じゃない長さじゃないかい。

「豪華クルーズで世界一周の旅にでるの。で、その前に彼の家に引っ越しでしょ。これから忙しくなるわよ~」

ちょっと、本当にお願い勘弁して。

矢継ぎ早に知らされるいろんな事に私の頭はパニック状態。

言いたい事や文句の一つや二つや三つ…とキリがないけどそれも我慢している。

でも何が一番ショックだったって、知らなかったのは私だけ。

どうして言ってくれなかったの?

私が反対すると思ったから?全てが事後報告で言い返す言葉を全て飲込んだ。

その後、今後の予定をはなした。これもほぼほぼ決定事項なんだけど、

社長は引っ越し準備があるから仕事は休んでいいと言ってくれた。

しかも娘になるわけだし無理して仕事をしなくていいとまで言ってくれた。だけど、私は断った。

今まで通りでいたいのだ。それはある意味母の再婚への抵抗なのかとも思ったが、そうじゃない。

生活や環境が変わったからといって自分自身が変わる必要がないし、変わりたいとは思わなかったから。


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