イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
話が終わるとホテルの最上階の中華料理店で食事をした。
円卓に豪華な料理が並べられ会話を楽しみながら食事をしたのだが、私の頭は今だこの状況についていけず美味しいはずの料理の味すらわからなかった。
「怒ってる?」
「え?」
帰りのタクシーの中、母が問いかける。
「怒るわよね。だって、こんな大事な事をみずほにだけ黙っていたんだもの…」
私は否定も肯定も出来ず黙って下を向く。
「実はね、結婚の話も突然沸いてきたような感じだったの。今日の顔合わせだって元々は結婚を考えてますって事を話すためで、結婚はまだ先の予定だったんだけど…建一君が後押ししてくれたのよ」
「部長が?」
意外だった。
「彼も随分前に奥様を亡くされて男手一つで建一君を育ててきたの。だから残りの人生を自分たちのやりたい様にしてほしいって言ってくれてね。それで急遽こんなことになったの。もしみずほが反対するなら私は結婚しなくてもいいと思っているのよ」
ここまで聞いて反対出来るわけがない。
それこそ部長の優しさに感動すら覚えた。自分がいかに心の小さい人間かって事も思い知らされたようだ。
「反対なんかするわけないじゃん。家族が増えるのはいいことだし、みんないい方だからいい家族になれそうだよ」
そうよ。今度は母は幸せになる番なんだから。
円卓に豪華な料理が並べられ会話を楽しみながら食事をしたのだが、私の頭は今だこの状況についていけず美味しいはずの料理の味すらわからなかった。
「怒ってる?」
「え?」
帰りのタクシーの中、母が問いかける。
「怒るわよね。だって、こんな大事な事をみずほにだけ黙っていたんだもの…」
私は否定も肯定も出来ず黙って下を向く。
「実はね、結婚の話も突然沸いてきたような感じだったの。今日の顔合わせだって元々は結婚を考えてますって事を話すためで、結婚はまだ先の予定だったんだけど…建一君が後押ししてくれたのよ」
「部長が?」
意外だった。
「彼も随分前に奥様を亡くされて男手一つで建一君を育ててきたの。だから残りの人生を自分たちのやりたい様にしてほしいって言ってくれてね。それで急遽こんなことになったの。もしみずほが反対するなら私は結婚しなくてもいいと思っているのよ」
ここまで聞いて反対出来るわけがない。
それこそ部長の優しさに感動すら覚えた。自分がいかに心の小さい人間かって事も思い知らされたようだ。
「反対なんかするわけないじゃん。家族が増えるのはいいことだし、みんないい方だからいい家族になれそうだよ」
そうよ。今度は母は幸せになる番なんだから。