イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます

休日ともあって待ち合わせのコーヒーショップは大変賑わっていた。

注文を待つ客が店の入口付近まで並んでいたため、並ぶのは諦めて信君が来ているか探す。

キョロキョロと店内を見渡すと一番奥の席に信君は座っていた。

「あの･･･先に私が信君に話をするので、近くで待ってください」

「わかった。近くの席で待ってる」

私は頷くと信君のいる席に近づく。

私に気付いた信君はうれしそうにこっちを見て、手を上げた。

「ごめんね。待った？」

「ううん。ってあれ？コーヒーは？」

カウンターの方を指さし「あんなに並んでるから諦めた」といいながら椅子に座った。

さっきまではなんともなかったのに、信君の顔を見たら緊張しだし、何からどう話を切り出そうか悩んでしまう。