イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「みずほ」
「はい」
信君はバッグからリボンを取り出した。
「これ、返すよ」
受け取ったリボンに見覚えがある。これは私が引っ越しをする信君にプレゼントした手作りクッキーのラッピングに使ったリボンだった。
「これを持っているだけでみずほが近くにいるような気がしてずっと持っていた。でももう必要ない。というよりこれを持っているといつまでたっても先にすすめない。だから――」
信君はあたしの手にリボンを乗せると「幸せになれよ」と言って席を立ち店を出た。
「もしかして・・・後悔してる?」
「え?」
「俺よりもずっとみずほの事を知ってて・・・みずほといつか会える日を待って、お前からもらった物を
大事に持っていたなんて聞いたら心がぐらつくんじゃないのかな?と思って」
私は信君から受け取ったリボンを握りしめると小さく頷く。
「ぐらついた。ここまで思ってくれる人を振っていいの?って思った」
「みずほ・・・」
私は建一さんの顔を見上げ笑顔を向ける。
「でも…やっぱり私には建一さん以外考えられなくて・・・」
私は店の窓から去って行く信君を目で追いながら「ありがとう。そしてごめんなさ」と心の中で呟いた。
「はい」
信君はバッグからリボンを取り出した。
「これ、返すよ」
受け取ったリボンに見覚えがある。これは私が引っ越しをする信君にプレゼントした手作りクッキーのラッピングに使ったリボンだった。
「これを持っているだけでみずほが近くにいるような気がしてずっと持っていた。でももう必要ない。というよりこれを持っているといつまでたっても先にすすめない。だから――」
信君はあたしの手にリボンを乗せると「幸せになれよ」と言って席を立ち店を出た。
「もしかして・・・後悔してる?」
「え?」
「俺よりもずっとみずほの事を知ってて・・・みずほといつか会える日を待って、お前からもらった物を
大事に持っていたなんて聞いたら心がぐらつくんじゃないのかな?と思って」
私は信君から受け取ったリボンを握りしめると小さく頷く。
「ぐらついた。ここまで思ってくれる人を振っていいの?って思った」
「みずほ・・・」
私は建一さんの顔を見上げ笑顔を向ける。
「でも…やっぱり私には建一さん以外考えられなくて・・・」
私は店の窓から去って行く信君を目で追いながら「ありがとう。そしてごめんなさ」と心の中で呟いた。