イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
走ると胸が揺れてしまうので会社では早歩きすらしない私だが嫌な予感しかしない私は限りなく走りに近い早歩きで資料室に駆け込む。

「文佳？」

すると文佳が棚の影からひょっこりと顔を出しこっちに来てと手招きをする。

「ねえ、凄い噂って・・・」

「部長とみずほってどんな関係なの？」

文佳の言葉に私は固まる。

「え？それは･･･」

「あんたと部長が仲良さそうに車に乗ってるのをうちの社員が見たらしいのよ。それもあの三浦って人」

車に乗ってたといえば信君に会った土曜日だ。

まさか見られていたなんて思い切り油断していた。

「で？どうなの？本当に付合ってるの？」

私は小さく頷いた。

「マジか～。そりゃ～部長がみずほに気があるのはなんとなくわかってたけど・・・見られたのが三浦さんて言うのがね～」

手に口を当て考えている。

「あのね、実はいろいろと話さなきゃいけない事があるの。でも時間がないからお昼やすみに時間もらっていい？」

「それは全然いいけど・・・会社じゃまずいよね」

「うん」

そして昼休み、会社からほんの少し離れた定食屋さんで話をすることにした。
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