イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「なんて顔してんの?」
「へ?」
視線を上に向けると文佳が呆れ顔で立っていた。そして席に着くと大きな溜息を吐いた。
「もう。今日はみんなどうなってんの?」
「どういうこと?」
「ん?宮田さんは朝から何度も溜息つくし、部長は一見普通に見えるけどたまに窓をぼーっと見てたかと思ったら・・・みずほも同じ様な顔しちゃって・・・なに?色ボケ?」
「色ボケって・・・」
私は、文佳に昨日の事を大まかに話した。
「要は、部長の事は好きだけどエッチが怖いって事だね」
「ふ、文佳!声が大きすぎる」
思わず身を乗り出してまわりを見渡す。
「でもそういう事なんでしょ?」
「そうだけど・・・」
力なく頷く。
「こういうのはさ~今日します!とかいついつするとかじゃないんだよね~。タイミング?あ~この人とひとつになりたい。この人と離れたくない。この人とだったらどうなってもいいって気持ちになったときだよ。みずほが怖いとか思っているうちはダメだね」
「ええ?!」