イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「お帰りなさい」

「・・・ただいま」

時計をみると10時を過ぎていた。

「遅かったんですね?」

「・・・うん。ちょっと溜った仕事をを片付けていてね」

「そっか・・・あ、あのね。今日カレー作ったんだけど食べます?」

建一さんはキッチンの方を黙って見ていたが首を横に振る。

「ごめん。帰りに少し食べてきたんだ」

今までどんなに遅くても私がいるときは必ず家でご飯を食べていただけに頭の中はクエスチョンマークだらけになる。

「そ、そうなんだ」

いつもなら嫌みの一つや二つ平気で言えたのになぜか言えなかった。

「疲れたから風呂に入って寝るよ。みずほもこんな所で寝てないで部屋で寝ろよ。おやすみ」

建一さんはそのまま2階へと上がっていった。

なんだろう。このぎこちなさ。

そして違和感。

もしかして避けられてる?

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