イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「・・・・・・みずほ?」

背後から聞こえてきたのは私のよく知る人の声だった。

ゆっくりと・・・恐る恐る振り返るとそこに立っていたのは建一さん。

「なんでこんな所にいるんだ」

驚いているのか怒っているのか、建一さんは立ち尽くしていた。

「建一さんが私を避けてるから」

「はあ?」

「はあ?じゃないです。建一さん私を避けてる。目も合わそうともしないし、ご飯も食べてくれなかった。今日だって、本当なら日帰りでもよかったんじゃないんですか?泊まる気満々じゃないですか。私は嫌われちゃったんですか?何がイケなかったんですか?拒んじゃったから?エッチ拒ん--―」

話は終わっちゃいないのに建一さんは私の口を手を塞いだ。

「その答えをこんな人通りの多いところで聞きたいのか?こっちに来い」

塞いでいた手が離れるとその手が私の腕を掴んだ。

半ば引っ張られる様に客室に入ると勢いよくドアが閉った。
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