イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
ゆっくりとベッドに押し倒され、ドキッとする間もなく建一さんからの熱を帯びたキスが降ってきた。

まるで触れてなかった時間を取り戻すようなキスに、私は全身に力が入らなくなる。

「みずほ?・・・大丈夫か?」

「え?」

「まだキスしてしてないのになんか凄く色っぽい顔してるから」

「えっ!!!!」

色っぽい顔ってどんな顔なの?自分で確かめる余裕もないし、恥ずかしくて咄嗟に顔を手で覆い隠す。

「顔、見せて」

「やだ恥ずかしい」

「み、ず、ほ。隠してたからキス出来ないんだけど」

ちょっと呆れた声。別に困らせるつもりはない。だけどなんか恥ずかしすぎて、指と指の間を少しひろげて隙間から健一さんの顔を見るのが精一杯なのだ。するとその隙間から見えた建一さんがニヤリと笑った。

「わかった。唇にキスが出来ないなら・・・別の場所にキスするから・・・みずほはそのままでいいよ」

そう言うと首筋に唇の感触を感じ、全身に電流が走るような感覚に襲われる。

建一さんのキスは首から鎖骨へと場所をかえる。

もうドキドキはかなりマックスに近い。

すると建一さんの唇が今度は私の耳にあった。

「この服邪魔だから脱がすけど・・・もし、嫌なら今言って。じゃないと俺の方の歯止めが効かなくなるから」

少し擦れた囁きはまるで呪文のようで私の選択肢に「嫌」という言葉は存在為なくなっていた。

「御願い・・・やめないで」
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