イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「だったら・・・俺がその緊張をほぐしてやるよ」

「え?」

建一さんがニヤリと笑ったのも一瞬で、建一さんは私の首筋にキスを落とす。

「建一さん?緊張をほぐすって?まさか・・・」

答えを聞く間もなく朝から緊張していた事を忘れる程愛された。


だが忘れられたのは肌を重ねている間だけであって・・・・

時計をみて再び緊張が襲いかかった。しかも迎えの時間まで1時間。

私たちは一気に現実に戻って急いで支度をして車に乗り込んだ。

どんな顔して母達と会えば良いのだろうとドキドキしている私とは真逆で建一さんは目覚めたときから今まで終始ご機嫌だ。

「余裕ですね」

嫌みっぽく言ってみるが

「別に悪いことしてるわけじゃないんだから堂々としてりゃあいいんだよ。だいたい、社員はほぼ知ってんだよ。今さら慌てる必要なんてない。どっちにしろ俺が説明するんだから普通でいろ」

普通か・・・

実際何に緊張しているのかも分からなくなっていた。

ここは建一さんの言うとおり、任せよう。
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