拝啓、お願い、叶えます。
「これとかどうですか?」
真面目な男、ナカダ。
銀縁メガネが良く似合う、しっかりした奴だ。
「どれどれ、
・・・あー、いいね、これも候補。」
ハガキの山を漁りながらチラリと候補のハガキを見た。
〔ママとパパがいそがしくておしごとがたいへんです。
もっとらくになって、それでわたしともっとあそんでくれるようにしてください。〕
小学校低学年くらいだろうか、おぼつかない字で一生懸命書いたというようなハガキ。
「これもどうですか?」
俺と同じような、theフツウの男、ハイタニ。
ああちなみに、叶い屋は男しかいない。
店長、俺、ウエノ、ナカダ、ハイタニで全部。
5人しかいないなんて、意外か?
まあこういうのは少人数の方がいいんだよ、いろいろと。
実はな、ここだけの話、叶い屋の人はみんな、
ちょーっと特別な能力を持ってるんだ。
誰がどんな能力かは、
うーん、
おいおい教えるよ。
〔子供が学校でいじめを受けているようなんです。どうにか止められないでしょうか?〕
うん、こういう深刻そうなのも採用されやすい。
いじめ撲滅とかやりがいありそうだしな。