超カリスマ美容師のチャラ男は幼なじみデス
私はパラパラと手帳をめくりスケジュールの確認をする。
来週の火曜はちょうどオフだ。
「大丈夫、仕事休み」
そう言えば、隼颯はニコッと微笑んでこう言った。
「じゃあ、来週の火曜に決まりな!ドライブデート」
そう言うとおもむろに立ち上がった隼颯。
「じゃあ、俺明日は朝早いから。またな!おやすみ紗友里」
そう言うと私のつむじにキスを一つ落として、隼颯は隣の家に帰って行った。
赤面しつつ、思いもよらぬ隼颯の行動に私はソファーにズルズルと沈み込むのだった。
「なんで、急に甘くなったの?デートだなんて……。私、からかわれてる?」
なんてブツブツしていたら、いつの間にか家に帰ってきてて様子を見ていた妹、紗月に突っ込まれる。
「ブツブツ言ってるけど大丈夫?しっかりしてよ、お姉ちゃん!」
と言われてしまった。
「お風呂、入ってくる……」
そう呟いてお風呂場に行った私は聞いてなかったが、リビングでは母と妹が語らっていた。
「やっと隼颯兄動き出したか!」
「あの二人、両思いのくせにじれったいわよね!」
なんて、家族に言われているのを私は知らなかった。