超カリスマ美容師のチャラ男は幼なじみデス
慌てて我が家の居間に行けば、確かにそこに既に隼颯は居た。
「おはよう、紗友里。楽しみすぎて早くに迎えに来たんだ。呆れたか?」
まさかの展開にポカーンとアホ顔を晒してしまっていた…。
我に返って、私は返事をする。
「うん、ありがとう。出掛けよう!私も楽しみにしてたから」
そうニコッといつになく素直に答えると、隼颯はとても嬉しそうに柔らかく笑って私を引き寄せた。
「あぁ。準備出来たなら行くか」
私の手を引きつつ、うちの母や紗月に向かって一言告げた。
「今夜はディナーまで済ませてから送りますから」
「あら、泊まってきてもいいのよ?」
お母さん?!
私は目を見開いて、口まで開けてしまった。
「いえ、お互い翌日も仕事だから」
隼颯はあっさり笑って答える。
え?母の発言に対する答えをそんなあっさり?
驚きは無いわけ?
脳内では突っ込むものの、声には出ないほど動転してるのに隼颯は平常運転だ。
「泊まりの時は、それはそれでまたお話します。今日はとりあえず日帰りデートですから」
そう言って私はそのまま、気付けば隼颯の車に乗せられドライブデートへと出発していた。