超カリスマ美容師のチャラ男は幼なじみデス
とある昼下がり、都内の収録スタジオにて。
夏からの新アニメの声優オーディション。
話題の美少女アイドルアニメの二期。
今日は、そこに新たに登場するキャラクターのオーディションだ。
私はありったけの気持ちを込めて、そのキャラクターを演じた。
ひとつの役に十人の声優が集まり審査される。
私は八番目に演技を終えた。
今十番目の人が演技を終えて、審査に入った。
毎回この時間はドキドキと胸が苦しくなるほどだ。
何としてもこの役が欲しい。
私は元々このアニメが大好きなのだ。
専門学校を卒業して、事務所に所属してからまだまだ、脇の1回登場のみとかの声しか当てれていない。
卒業してもう二年になる。
そろそろ代表作と呼べる作品とキャラクターが持てたら。
そんな希望を込めて精一杯やった。
何度も落ちてきてるオーディション。
それでもたまにそのオーディションから端役を貰えるのだから、貴方は絶対役を貰える。
そう事務所の社長やマネージャーに励まされつつ、日々奮闘しているところだ。