超カリスマ美容師のチャラ男は幼なじみデス

紗友里を意識し出してから…
付き合うのも、結婚するのも彼女がいいと思っている俺は、客から言い寄られることもあるが十八歳から誰とも付き合っていない。


話題の美容師になってから、髪も派手になり、それに服装も合わせたら軽く見られてどんどん声をかけられたりもした。

それも俺は軽く流していて、まとわりつかれても相手にしてなかった。

まさか、そのウチのしつこい相手をあしらいつつ歩いていたのを見られて距離を置かれるようになっていたとは夢にも思ってなかった俺は、久しぶりに紗友里としっかり顔を合わせた。

後輩も育ち、指名客だけの接客になり少し時間が取れるようになったからだ。

しかし、ここ数年は会えば口論。
ついついキツく言い返しては、毎回反省していた。


どうにか昔みたいに仲良くしたくて。
むしろ、そろそろしっかり俺の気持ちを伝えて、紗友里に俺の彼女になって欲しい。
しっかり話したい。

俺はおばさんお手製のアップルパイを誘い文句に、着替えに行った紗友里を呼びに行けば

「恋心って厄介…。・・・」


そんな言葉が聞こえてきて、俺の背中に一気に冷や汗が流れる。

紗友里、お前には好きな奴が居るのか?
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