【短】残月、残滓、残照、残恋。そして、残愛…。
つん
わざとそんな態度を取るのは…。
もっと構われたいからなのかもしれない。
だけど…。
「ね、ソ…」
私の声に被せるように、癇に障るような甘ったるい声が入り込む。
「カタちゃぁん。このレフ板重いのぉ〜」
「かなちゃん?はいはーい。そんなん俺に任せてよー。ね、折角の綺麗な指が傷付いたら、俺泣いちゃうよー?」
このぶりぶりぶりっ子のアシスタントに声を掛けられ、なんの戸惑いもなく、その子の細い指に触れて気障な台詞を吐く、こいつの事が大嫌いだと、私はそう思う。
いや…。
そこは、そうに違いない!