キスで溺れさせて










立ち入り禁止の屋上への階段を上がっていけば、普段なら先生にバレたら怒られるとかそんな感情が吹き飛ぶくらい今の私は冷静にはなれなかった。



私の前を歩いていたあの時の男子生徒が屋上のドアを開けた瞬間、少し冷たい風が吹く。


そして目を開けば、奥にいる長谷川君。





「 雄輔 呼んできたぞ 」



「 ああ ありがと 」



「 あの、っ!なんですか 」


「 なんですかってお前生意気だな 」


「 あっ!すみません 」



死んだ



そう思った瞬間だった。















「 お前、俺と付き合え 」




「 え、は!? 」




長谷川君の口から放たれた言葉は私が考えてもみなかったことだった。
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