アナスタシア シンデレラ外伝
「これ、意外と難しいのね。」
「そうなの。私も音が出るまでにとても時間がかかったって、いつも先生がおっしゃっていたわ。」
「僕も吹いてみていいかな?」
先ほどからアナスタシアをみていた青年が二人のところへ進み出た。アナスタシアはエラの顔を見るが、エラも彼を知らない様子だ。それでも笑顔で彼にフルートを促す。
「どうぞ。」
わざわざ声をかけてくるくらいだから、きっと格の違う演奏をされるのだろうと身構えていると、青年はフーフーと掠れた音に続いて、ピィーと耳障りな音を会場中に響かせた。客達がドッっと笑う。
「難しいね。実は僕も初めてなんだ。」
「でも音が出たわ。」
アナスタシアは悔しくなって、フルートを取り返すと、もう一度チャレンジする。客達はいつの間にか自分達の話題に戻っている。
しばらくするとアナスタシアもボーボーと時々だが音が出るようになった。
「お姉様すごいわ。初めてでそんなに音が出るなんて。」
「よし、僕にももう一度やらせてくれ。」
エラは二人に息をもう少し弱めにしてとか、唇の当て方がとか、指導をする。3人は仲良く笑いあった。
「そうなの。私も音が出るまでにとても時間がかかったって、いつも先生がおっしゃっていたわ。」
「僕も吹いてみていいかな?」
先ほどからアナスタシアをみていた青年が二人のところへ進み出た。アナスタシアはエラの顔を見るが、エラも彼を知らない様子だ。それでも笑顔で彼にフルートを促す。
「どうぞ。」
わざわざ声をかけてくるくらいだから、きっと格の違う演奏をされるのだろうと身構えていると、青年はフーフーと掠れた音に続いて、ピィーと耳障りな音を会場中に響かせた。客達がドッっと笑う。
「難しいね。実は僕も初めてなんだ。」
「でも音が出たわ。」
アナスタシアは悔しくなって、フルートを取り返すと、もう一度チャレンジする。客達はいつの間にか自分達の話題に戻っている。
しばらくするとアナスタシアもボーボーと時々だが音が出るようになった。
「お姉様すごいわ。初めてでそんなに音が出るなんて。」
「よし、僕にももう一度やらせてくれ。」
エラは二人に息をもう少し弱めにしてとか、唇の当て方がとか、指導をする。3人は仲良く笑いあった。