【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛


入ってドアを閉めたところで、先生は私の顔を覗き込む。

じっと見つめられて、おずおずと視線を合わせた。


「なんか、展開がすごすぎて、頭がついていかなくて……」


そう言っている間にも緊張で視線が泳ぎだしてしまう。

それでも嬉しい気持ちには変わりなく、意を決して再び先生へと目を合わせた。


「でも……そんな風に思ってもらってたこと、すごく嬉しいです」


こうして返事を返すこと自体だって、恐れ多い気がしてならない。

真剣な面持ちをして私を見ていた先生の表情が、ふっと柔らかく緩んだ。


「それは、いい返事って解釈でいいのか?」


確認されて、コクリと一度頷く。

すると先生は、間髪いれずに再び私を両手で抱き締めた。

〝好き〟だと、まだはっきり伝えることができていなくて、少しでも気持ちを伝えようと先生の背に両手を回す。

先生は腕を緩め、熱を孕んだ甘い瞳で私を見つめる。

見上げた私の唇に口付けを落とし、更にきつく身体を抱き寄せた。

触れただけのキスをして、離れた唇がまた重なり合う。

角度を変えて何度も繰り返すと、巧みな舌が結んでいた私の唇を割った。

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