【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
心配そうに私に近付いて顔を覗き込んだ芽衣子ちゃんは、アジフライ先生に振り返り「ですよね?」と同意を求める。
「ああ、倒れる前に点滴打った方が良さそうだな」
アジフライ先生も私を見てそんなことを言い出して、慌てて顔の前で両手を振った。
「だっ、大丈夫です! ちょっと、寝不足とか続いてて、それでだと……」
そう言って笑ってみても「でも……」と芽衣子ちゃんは心配顔を崩さない。
「芽衣子ちゃん、ごめんね、心配かけて。今日は帰って、早く寝て復活するから」
できるだけの笑顔を見せながら、逃げるようにその場を去っていく。
「気を付けて帰ってね」と見送ってくれる芽衣子ちゃんに手を振り、一緒にいるアジフライ先生にもぺこりと頭を下げ、そそくさとその場を立ち去った。