【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
なんだかとんでもないフレーズが聞こえたような気がして、固まってしまう。
「え、あの……」と戸惑っているうち、ソファを立ち上がった先生がすぐ目の前までやって来る。
それ以上の言葉を発せないまま見下ろされていた。
「動物好きを見込んでの提案だけど、異論はあるか?」
「えっ、異論て――」
「一日二度の散歩と、食事の用意、掃除。その他、俺の指示した雑用をしてもらう」
やると返事もしていないのに、辻先生は一方的に仕事内容の説明をしていく。
ここの病院のお手伝いをするのは一向に構わない。
先生の言う通り、動物は好きだし、色々な動物たちに触れ合えるのは逆に嬉しいくらいだ。
問題はそこじゃない。〝住み込み〟という部分が大問題なのだ。
「あのっ、ここでお仕事させてもらうのは、構いません。ですが……住み込みというのが」