【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
先生の出した条件にケチをつける。
いや、これはケチというより、主張すべき立派な問題だ。
「住まいは、ここから近いですし、通える距離ですので」
「朝起きて、食事を作りに飛んでくるのも大変だろうと気を使って提案してるんだ。俺は朝は七時には食事をしている」
え……ちょっと待ってください。
それって、動物のお世話以外に、先生のお世話もするということでしょうか?
まさかの業務拡大に呆然とする。
〝正論だろ?〟みたいな顔をしてじっと視線を逸らさない先生を見上げ、次第にじわじわと顔面の温度が上がっていくのを感じていた。
住み込みということは、ここの病院の先生の住まいに私が転がり込むということ。
要するに、一つ屋根の下で暮らすということなわけで、それって、それって……!