【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
「……じゃこ、あんた身体熱くない⁉︎」
いつもよりも抱いた時の体温が高い気がする。
やっぱりおかしい。そう思った時、じゃこが私の腕から逃げるように飛び出した。
抱っこから逃れていくなんて、普段なら有り得ないこと。
いつも膝にのせたら、私が下すまで離れないのがじゃこなのだ。
「じゃこ、どうしたの? おかしいよ。やっぱり、どこか具合が――えっ⁈」
抱っこした膝の上の自分の服に、何かシミのようなものができていてハッとする。
よく見ると、じゃこがはじめ座っていた床も、濡れて光っている。
近付いてじっと見てみると、血のようなものが混じっていた。
「じゃこ、ごめん、ちょっと見せて」