あなたへ
あの後、何事もなく女性のお客様も、ふとんくん達もお店を後にした。


私たちはというと、あの後すぐに美結を外まで送ってから部屋に戻ろうとしたらお店の皿洗いを頼まれ、嫌々やる事に。


そして今、ひと段落ついて、カウンターでカフェオレを飲んでいる。


「今日は色々あったなぁ…」

「グラスを割ったのは許せないけど、あの騒ぎを止めてくれて助かったわ」


お母さんが厨房から出てきて隣に座りながら話す。


「割ったことはごめんなさい…でも、あれしか思い浮かばなくて」

「そうね、もうちょっと遅かったら私が注意しようと思ってたんだけど。にしても、あの男性たち顔立ち良いわね?だから話しかけられたのかしら?」

「あぁ、、あの人たち有名人だからだと思う」

「そうなの?お母さん知らない」

「テレビに出てないからね」

「ふぅん…?まぁ、なんでもいいけど。早くそれ飲んじゃいなさい。洗うから」


そう言いお母さんは厨房へと消える。


私は急いで飲み干し、もう休もうと思いお店を後にした。
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