あなたへ
ミーンミンミンミーン
「あっっつ…」
蝉の声が大きく響く7月。
夏休みに入ったばかりの7月後半。
「なんでこんなに暑いの〜!!!」
自分の部屋でメニュー表を書いてる私。
クーラーをつけてるはずなのに涼しさが無い。
「セミのせいだ…」
どこにいるのか分からないセミに向かって愚痴をこぼす。
夏休みに入ってから、大量にある夏休みの課題と文化祭の催しの準備とでかなり時間が無い。
「時間が欲しい…」
高校生の夏休みはみんなで海に行ったりして青春をするんじゃないの…?
なんていう願望はとっくの昔に捨てた。
高校生の夏休み2回目。
「去年より忙しいのは私の気のせい…?」
暑くて気がおかしくなっているのか独り言が止まない。
「暑いからアイス食べてやる!」
半分何を言ってるのか分からない状態で部屋を飛び出してキッチンへと向かう。
「アイス〜アイス〜」
冷蔵庫を漁りながらアイスを探す。
が、しかし
「ないじゃん……」
そういえば昨日全部食べたんだっけ…
「昨日の私恨む…」
外に出て買いに行く気力もなく、冷蔵庫の中に頭を突っ込む。
お母さんがいたら「冷蔵庫開けっぱにしないで!」と雷が落ちていただろう。
運がいいのか悪いのか、お母さんは喫茶店で仕事中。
すると…
プルルルル…
と電話が鳴った。