あなたへ
お店に入ると、長年の常連さんが親戚を招いてお子さんの誕生日パーティーをしていた。
「だから忙しそうだったんだ…」
母曰く、予約等は受け付けてないが常連さんの頼みなら、という事でやっているらしい。
ふとんくんは案の定いなかった。
「いるかもって思って期待しちゃった…」
なぜ居ると期待して居ないと分かるとこんなに寂しいのだろう。
ファンとしての感情……だよね、?
「瑠梨!遅いわよあんた!!着替えたらこれ持ってって!」
お母さんが厨房でバタバタと動いている。
私は重い足取りでスタッフルームに入った。