あなたへ


美結に小言を言われながら課題を進める。


「んで、ふとんくんとは最近どうなの?」


真面目に課題を進める私にそんな事を聞いてくる。


「ふとんくん、13日の午後に来てくれるって言ってた!」


私はふとんくんの言葉を思い出しながら美結に報告する。


「へぇ、良かったじゃん」

「それでね、勢いで後夜祭にも誘っちゃって」

「まじで…?」

「うん、ほとんど無茶振りだったのに誘ってくれてありがとう、って言ってくれて」

「まじか、もしかしたら脈アリ…とか?」

「あっはは!そんな事ないって!」


私は笑って返す。


「ふーん…?」


私がふとんくんに向けるこの気持ちがなんなのかさえ、まだ分かってないのに…。


いや、気付かないふりをしているだけだ。


この気持ちを自覚してしまったら…


私はファンではいられなくなる。


「さっ!早く課題終わらせちゃお!」


この気持ちを追い払うかのように私は課題を進めた。
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