四つ脚の絵書き歌
正直、この穴に落ちたのは不幸中の幸いだった。一緒に落ち葉も大量に落ちてくれたので、防寒具の代わりに体を暖めることが出来た。その上、吹き付ける風も凌げたのだ。謂わば一石二鳥である。
誰がこんな所に落とし穴を掘ったのかは知らないが(もしかしたら自然に出来たものかもしれないし)、運良く人に見つけてもらえるなんて。
全く、自分はついている。
そう思った途端、視界が真っ暗になった。
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