四つ脚の絵書き歌
おれはそれなりに大きな肉食獣だが、天敵がいる。
2本脚で歩く変な生き物だ。
時々こうしておれの縄張りに入ってくる。そして、おれが寝床の材料にしている木の葉を取って帰っていく。
そいつらは皆無害だ。
問題は、銃を構えているやつら。
現相棒の父親はそいつらに撃ち殺された。寿命を迎えるより前に、胸の辺りから血を流して倒れていった。
弧を描いて優雅に倒れた。苦しそうに顔を歪めることもなく。
綺麗な死に様だった。