俺らの本

「葵、今日の朝大丈夫だったか？」


「今日の朝？何の話？？」


「ほら～、あの白末と一緒にいたって他のヤツから聞いてさ。何を脅されたんだよ？」


脅しか。


周りから見ると、そう見えてるんだよな。


チラッと葵を見ると、葵も俺に気づいたらしく俺をチラッと見て、笑顔でそいつを見た。


「脅されてなんかないよ～。ボクから声をかけたんだから。」


「ウソだろ！？…お前いいヤツすぎるだろ。話すヤツは選んだ方が良いと思うぜ。」


「そうだね、ありがとう。」


葵はそう言って、笑顔でこたえた。


葵も歌もクラスの誰とでも話すから、その同じクラスの俺にもムリして話しかけたとでも思ってるんだろうな。


もしそうだとしたら、長年ムリさせてることになるが…。


少し話しすぎたか、葵には悪いことをしたな。


あいつらと距離をおかねーと。