カクテル紅茶館の事件簿録
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どうしていいのか分からず動けないでいる私はヌイによって店の外へと連れ出された。
外は夕暮れのオレンジを帯び始めている。
「行こうか」
「どこに?」
「うん、僕の言い方が悪かったかな。行こうじゃなくて……帰ろう」
その言葉で私には帰る場所がどこなのか分かった。
ヌイに手を引かれながらそっと後ろを振り返ると、窓辺近くの席で微笑みながら会話を交わしている織原先生と先輩が見えた。