ラヒの預言書
ふと湯船の周りを見ると香りの良いオイルやお香、そして、色んな花びらが入っている花籠が置いてあった。
「わぁ~…こんなにたくさん…綺麗……でも、私には贅沢だな...デルガでもあるまいし…」
なるべく音を立てない様に、そっと爪先から湯船に挿し入れると、冷えた足先がじんと滲みた。
「はぁ~…...........何だか大変な事になってしまった。この私が預言書の解読なんて出来るのかな……。でももし出来たとして、キルバル様が願いを聞いてくれるとしたら...........。やれるだけやってみよう...........あっ..........ガドランにも...知らせは届いただろうか…私が戻るまで上手く神官長様とやってくれれば……いいけど……」
風呂から上がると、今日一日の疲れと緊張が一気に解けたのか、用意されていたふかふかの布団に身体を預けると、ソルはそのまま深い眠りへと落ちていった。