ラヒの預言書
「はぁ~...........朝の身支度でこんなに疲れるのなら、この先不安だなぁ...........。このヒラヒラした服も一々つまづいて慣れないし...........もう少し軽装に出来ないか頼んでみようか...........?」
衣装部屋から出ると、早速古文書の解読に取り掛かる事にした。
用意して貰っていた書斎に入ってみると、それはまた見事な物で、天井高くまで本棚が続いて、ぎっしり詰まった本がひしめき合っていた。
「わぁ~!!!!凄い!!!高価な本がこんなに!!!これなんか珍しい!!!神殿にも無い本がたくさん!!!」
一気に気分が高揚すると、好奇心で胸が一杯になって、興奮を抑えられない。
「まだ知らない知識がここにこんなに詰まっている!!なんて、素晴らしい…」
部屋を見渡すと、細かい細工の入った豪華な机と、ゆったりとした背もたれのある長椅子が用意されていた。
ふんわりとした綿の入った布張りの椅子は、ちょっとした寝台としても使えそうな程、座り心地がいい。
「眠くなったら、ここでも眠れそう.....フフッ...さてと、まずはラヒ語について、もう一度徹底的に勉強し直さなきゃ!...........でも、ラヒに纏わる歴史書はここにまとめてあるけど、家にあった本がここには無いな...あれが無いと解読は難しいのに…。今度キルバル様に聞いてみよう」
一日中本を読み耽っているなんて、神官見習いの時は絶対出来なかった夢にまで見た生活だった。
古い書物に囲まれて、まだ見ぬラヒの秘密を自分が最初に紐解くかも知れないとゆうだけで、胸が高鳴って浮き立って行きそうだ。