ラヒの預言書
本や書き記した紙で埋め尽くされている机の一角。
もう少しで何かが分かりそうな気がして、自分の書き記してある物を読み直す。
「え~とこの表記は前に出て来た形と同じだ...........て事はもしかして...........あっ!!あった!!そっか、そーなんだっ!!あぁ~......やっと分かった。これは王が即位した年数なんだ...なるほど...........それでこの表記は、在位した年数...........あぁ~...........やった...」
長椅子に倒れ込む様に横になると、ステーシアの呼び声が聞こえた。
「ソル様、湯浴みの支度が整いました。如何されますか?」
ふと横を見ると、隣で手伝っていたキルバルが、いつの間にか寝息を立てていた。
「いつもの様にキルバル様がお帰りになってからに致しますか?」
(う~ん...........汗かいたし、キリのいいところでお風呂入りたいなぁ…)
チラリと見ると、キルバルはかなり深い眠りに付いている様だった。
「キルバル様がそんなに眠られるなんて、珍しいですね」
「そうなの?最近いつもこんな感じだけど」
「私は何十年ぶりにキルバル様の寝顔を拝見致しました。ソル様には、お心を許されているのでしょうね」
「いやいやっ!たまたま寝不足なだけですよ。夜遅くまで私の手伝いをしてくれていたので。あの...........お風呂なんですけど、先に入っても怒られませんよね?」