朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
side咲桜⑥
家に帰って、流夜くんからメッセージが来ていることに気が付いた。
ドキッとした。
…だってだって、自分でも謎なことを言ってしまったけど、付き合う前提の関係になったのだ。
……一応、昨日よりは近い位置だと思う。
内容を見て、目を見開いた。
『松生が遙音から逃げたそうだ。遙音が落ち込んでいた』
「………笑満―!」
即行で電話をかけた。
『はいはー
「笑満! 遙音先輩に逢ったのっ? 逃げたってなに!」
『え……』
押し黙る笑満を一喝した。
「ちょっとツラ貸しなさい!」
『……はい』