朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】


「よし、笑満。明日遙音先輩のとこ行こう」


「ええっ! な、なに言ってんの⁉」


「ガチで言ってるよ。先輩んとこ行って、謝ろう。それだけ」


「謝るって……二年の教室行くの?」


「先輩だってこの前うちのクラス来たじゃん?」


「そ、そう言ったって上の学年に行くのは全然違うよっ」


「そう? じゃあ旧校舎で待ち伏せよう」


「待ち伏せ……」


「私と流夜くんのこと、遙音先輩知ってるんだから、むしろいいじゃん。旧校舎ならほかに人いないし」


「……咲桜、自分を利用するようになったね」


「せっかくいる人材なんだから使いなよ。というわけで、明日私から逃げたら、私もう流夜くんとしか話さないから」


「く……そんな使い方があるとは……てかそれ、頼がゆるさないでしょ」

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